またヒュ−ジャックマン? 

hakomadam2007-08-06

「ファウンテン」観にいった。
東京では銀座の外れにある銀座テアトルの単館上映しかない。
そこも、1ヶ月ほどのロードショーで、あと順次地方廻ります、って。
ひどい。
銀座テアトルといえば、4年ほど前ヘルツォ−クの「神に選ばれし無敵の男
観たところ。あれもたしか単館上映、地味映画専門なのか、そうであろう。
ダーレンアロノスキーが「レクイエムフォードリーム」以来6年ぶり撮った
新作なのに、主演レイチェルワイズにヒュ−ジャックマン、と誰もしらない
マイナー作品じゃないのに。
まあ・ジョンウォーターズの不遇を思えば、ロードショー公開されるだけマシ。
今さら「ヘアスプレー」ミュージカル版もてはやすくらいなら、
新作「ダーティシェイム」の公開を。
で、「ファウンテン」だけど、客層が不思議だった。
ミニシアター系映画館によくいるような若いカップルとか、独りできている小奇麗な
女子とか皆無で。どちらかというと年輩者が多数。ちらほらと、身体障害者の方も。
考えられるのは、ホームページでスピリチュアル巨漢エハラがコメント寄せてたから、
それ系?
あ・そういやチラシにはエハラ載ってなかったわね。
それは・・なにかアンチスピリチュアル(金とか、)問題でも?
あと、観終わってから、今どきの中高年が支持するミリオンソング、美丈夫の
オペラ歌手が朗々と歌い上げる「お墓の中にわたしはいません」とかいう歌
思い出した。
いや、タイトルに“永遠に続く愛”とかだっせぇサブタイトルが付くけど、
この映画はわかりやすいラブストーリーじゃないの。
割りと早めにあっさりと最愛の人は逝き、残された夫がその死を理解し、
受け容れるまでが延々。
難病の妻を治す特効薬を開発中の医師というのがヒュ−ジャックマン。
愛する者をうしないたくないという必死な思いから、昼夜とわず新薬の実験に
打ち込んでいて、衰弱していく妻のそばに居られないというジレンマもある。
妻はすでに達観した境地で、あとに残る夫が抱えるであろう苦悩や絶望を
心配している。
ヒュ−ジャックマンの痛みや悲しみが豊富なイメージと神秘的な映像によって
わっさりこってり描き出されてはいるんだけど・・なんだろうこの違和感。
ジョディフォスター主演のSF怪作「ザ・コンタクト」を観た時にこみあげた
微笑とおなじ。
死後の世界とか神とか宇宙の果てとか不可侵の分野って、意欲的な映画作家なら
挑みたいテーマなんだろうな。
でもどうなんだろう、箱マダムは、そういうのって個人的なイメージであるべきダ、
と思う。総括しちゃうと、宗教になっちゃうから。危険。
アロノスキーは神秘主義方面にいってしまうのか?
名前はタルコフスキーソクーロフと並び、それっぽいがなぁ。