ロマン・雨

肌寒くなってきたけど、半端な衣替えはしたくないと
思う今日の気温24度。や・ウチには温度計無いけど。推。
今衣替えしちゃうと本格的に寒くなった時にまた押し入れ
ごそごそ重いものを出したり入れたり湿気でやせた毛皮の
コートの毛並みにため息ついたり、憂鬱ですよ。
土日にそういう煩事を済ませる派ではないわたし、籠って
ビデオ三昧でした。
六月の蛇
雨の映画は大好きで、雨とネオンと言えば石井隆
石井隆が脚本書いた「花と蛇」どっちのDVD借りようかと
ビデオ屋でさんざ悩んだけど。
六月の蛇
ツカモトシンヤの声と吐息のやさしさに痺れっぱなしで
ああ・こんな窃視者なら歓迎、と熱にうかされ言ってみては、
やはり困りますと丁寧に、前言撤回する。
尾けまわしの男がヒロイックに描かれるのは映画という虚実
だからということを忘れてはいない。
現実として、見知らぬものから突然愛情表現や一方的な感情
の押しつけとかされるのは、当事者にとってそれは暴行だし
たいへんな脅威だとわかってるんだけども、映画というロマン
に粉飾されると、鑑賞者はどうして相手の『純情』をわかって
あげられないかなと苛立つ。
ふたりの疎通はありえないと知っていながら、この『恋』が実
りますようにと願う。おまけに呟く、
『・・わたしなら・・受け入れるけどナ』

箱マダムは石井隆の漫画や映画だいすきで、彼は繰り返しこの
モチーフを使うので刷り込みかもしれない。物語の終わりは、
(男でも女でもいい)雨に打たれてずぶ濡れ、両手をぶらんとつっ立って。
眩しげに眼を細めて仰いで、顔にはネオン看板の青と赤が映り込み、
視点は俯瞰に移行する。
って絵でキマリ。
もう、箱マダム、ばんばん閉じたり開いたり忙しいくらい熱狂しちゃいますよ。