旅とかでてみた

あれーっ。また1ヶ月日記飛んじゃった?
早いなァ。
梅雨あけて、今日なんか、とんだ灼熱でしたよ。
眼が太陽光線を捕らえ、眩しいって情報を脳に伝達すると、
シミの素となるメラニンを生成してしまう、と聞いてから、
わたしは太陽についての感想を忘れました。
やせ我慢でもいいわ、日光がわたしを射抜いても、
盲ませようと視界に真っ向入ってきても、
フ〜ンと鈍なふりしてやり過ごすことにしてます。
そんな、いよいよ盛夏な折、
金沢に行ってきました。
21世紀美術館で世界初公開されたマシュ−・バーニーの展覧会観に。
そういうとカッコイイ・最先端のアンテナニンゲンに聞こえる?
「クレマスター」の評判は聞くけど未見だし、スタジオボイスの特集号
読んで興味持ったクチですから。あれですから。

21世紀美術館は設立以来、行ったことのある人は皆素晴らしいと賞賛するし、
親友2人が金沢の出身だし、行ってみたいなァと思ってた処なんです。
実際、行ってよかったです。
旅のハイライトである展覧会「拘束のドロ−イング」は、室内の入口に
作家の意図・作品の解説がこども向けのイラストと大きな文字で書かれた
チラシが置いてあり、難解な現代美術の鑑賞には大いに役立ちました。
写真はわかり易かったですよ。どれも端正で、視点がはっきりして。
毛皮装束を身に纏ったマシュ−・バーニ−とビヨークの写真は
レンブラント肖像画みたいなトーンで。
美術館は広すぎず、狭すぎず案配いいスケールで、美術関係の映像や書物が
自由に閲覧できるライブラリースペースが特に秀逸でした。
2時間近いヘルムート・ニュートンのドキュメンタリービデオ鑑賞しました。


わりと町中にあるホテルに泊まり、出向いたのは美術館と繁華街
だけでしたが、戦火を逃れた旧い建物が残る金沢の街並は、わたしの
故郷である九州の温泉街ともだぶるノスタルジィというか、
うらぶれの磁場にひきつけられ、ふいに横道へ入ると悪いものや
いかがわしいものに遇ったり。
週末夜の繁華街に若者たちがあふれてました。
新宿ゴールデン街のような狭苦しいトタン造りのバアが、至るところで
思いがけなく繁盛してました。ゴールデン街の客層は人生恨敗者とか、
頭でっかちの論争家とか、年齢もそれなりにいってる人が多いですが、
この街では若い人たちが楽しげに呑んでいる店内の様子が、
ドアも開けっ放しなので、歩く路地からも見てとれます。
夫婦が紛れ込んだバアの主人は美大出身という女性で、マシュ−・バーニ−
はじめさまざまなアーティストがうちの店で呑んでいき、
じぶんは売り出し中である東京の写真家の作品を町中で展示する企画の主催者だと、
自慢げに言い、この街にゲージュツを根付かせるのは・・(むにゃむにゃ)
と気負う風なのには辟易しましたが、この街気に入りました。

旅の記念にpucciのレインブーツを買い求めました。
伊勢丹では完売の品です。なにげない普通の靴専門店で見つけました。
売り子さんいわく「(雪の多い)この地方では一番人気」だそうです。
素敵!