ザ・野蛮

hakomadam2005-11-15

最近、気が滅入るような事件が多くていやですね。
犯人よ! 衝動的に生きすぎ。
若い人たちの放埒な言葉遣いと安易な感情表現をみるにつけ、
あ・次わたしが殺される、と予感がするのです。
最近発行された深沢七郎の未発表作品集「生きているのはひまつぶし」
を読んで、深沢七郎の唱える『人間滅亡教』に惹かれました。
もっとも、この人はとぼけた語り口でトンデモナイことばかり言うので
全てを真に受けてはいけません−人間は地球にたかるアブラムシ−だというのです。
いや・これは言い過ぎではないです。
枯渇する資源や枯れていく森林、温暖化によって次々と崩れ落ちる氷河の壁を
メディアで見るにつけ、箱マダムも悲しいなぁ悪いなぁと思うのです。
あ・共生エコロジー論でもないしミヤザキハヤオ的嘆きでもないよ。
ただ、悪いなぁと。
自分含めアブラムシが駆除されて、まっさらで澄んだ空気の地球
になったらいいなぁ、と思うんです。
むかしは、坂口安吾の「堕落論」にすっかり感心して、敗戦後人々が廃虚の中から
たくましく復興することを願って、オチヨ、イキヨと鼓舞する強烈な処世術
だったけど、かぶれたわたしは無頼というか餓えた野良猫のようにあさましく
青春時代を送ったということを、寝床に就くころやスーパーで食品を手にとった時
などに、ふと断片的に思い出したりして、顔を赤らめていたりするのです。
生きることは恥ずかしいしたいへん面倒だということ、死は解放であることが
そろそろ身にしみてわかる歳になりました、って老成しすぎか。
なんだかもう安吾は脂っこくて、『人間滅亡教』の方がしっくりくるわけです。



1ヶ月ほど前から我が家に棲みついたゲッシ目類をやっと放逐しました。
箱マダムが愛用していた毛糸の靴下の中でぬくぬくしているのを発見し、
というか、履こうと手に取ったら下のほうになにか溜まってるなーと思って
握ったらほんのりあたたかなチュ−公だった、っていう。
まったくホラーですよ。
絶叫しながら靴下を頭上で振り回し、裸足でベランダに飛び出すと、
思いっきり地面に投げつけてやりました。
以前、ハズバンドと友だちのふたりに「あんた、アーノルド・シュワルツェネッガー
に似てるね」と評されたことがあり、まあ・その時は、あんな粗野でいかつい・
それも男になんかまったく似てないわいと大憤慨したものですが、チュ−公入り
靴下を振り回す我が姿はまさに映画「コナン・ザ・グレート(バーバリアン)」
のコナン(写真はコナンシリーズの第2弾ですが、ずっとこんな感じ)でした。
ウガ−・・。