残酷物語

hakomadam2005-11-28

こないだ、誕生日でした。
去年と同じように、当日は夫婦で映画にいくことにして、
新宿で「ブラザーズ・グリム
テリーギリアムの監督作品でいちばん好きなのは、「フィシャーキング」
この人の映画って、織目がぎっしり詰まったタペストリーみたいで、
ワンシーンの隅々にも手を抜かないというか、見ごたえあるから、終映後
お腹いっぱいになってしまいました。
ぬかるんだ地面と寒々として薄暗い集落の光景が、まさしく妄信はびこる時代
のもので、さすが中世マニアのテリーギリアム、と感心いたしました。
幸い興行成績もよいみたいだから、これでたんと稼いで、今度こそ
ドン・キホーテ」の映画が完成すればいいな、と願っております。


グロテスクで魔術的なものに目がない箱マダムに、ハズバンドが今年の誕生日に
贈ってくれたのは『ふくろうの足』です。
昔から西洋では幸運を呼び込むモチーフとして重宝されていたらしいのですが、
ホンモノ剥製で、ブローチ仕立てというのがわたし好み。
実のところ、生きたふくろう個体が欲しいんだけど・・。
いたいポッタリアン(ハリ−ポッタ−のペットは白いふくろう)に思われるかも、
と躊躇。あと・餌が(冷凍)鼠っていうのもヤ。かわいそうとかじゃなくて、
餌やるたび、たぶん鼠に腹をたてる。
我が家の鼠騒動の時、飼うならふくろうかと本気で考えたもの。
逃げまどうチュ−公をふくろうさんがクチバシで一撃するざまをみたかったわぁ。
ふくろうのなにがすきかって、猛禽類だってとこ。
昼間うつらうつらとしている毛塊が、真夜中へびやねずみやりすを狩ってるって
画がもう素敵、剣魔・眠狂死郎みたいだと思う。
鳥類のうろこばしった足はぞっとするし、手乗りなんかさせると、ニ本の足で
指にがしっとしがみついてきて、オウ・いたいけ、とか全く思わず、
反射的に払いのけるんだけど、ふくろうは、やわらかな羽毛に覆われた
鋭い三本爪がほんと愛らしいのな。
肉をくい破って血を流してもいい、どうぞ肩にお止まりくださいな、と懇願したい。
ほんものが飼えないから、ふくろうの足ブローチを愛玩しています。
すきなものは、その屍骸(剥製)でもすき。
・・きっと阿部定もおなじ考えで、アレ切ったんだろうなぁ。