なにを食べるかというより誰と食べるか、

知り合いのフレンチのシェフが、自宅でアットホームな料理教室やってるから
一回参加しないか、と友人に誘われて行ってみた。
ほんとにこじんまりしたマンション1Kの部屋で、5人も台所に立てば満員。
男ひとり暮しらしいけど、部屋の掃除は隅々まで行き届いており、完璧。
さらにアロマエッセンスやお香、香水の入り混じった悶臭漂う、その違和感。
某キャラクターのあひるのぬいぐるみ(大・ペア)がベッドサイドに飾って
あったりして、マジそういうの好きなのか、女受け狙いなのかわかんない。
小型犬いるし。
料理教室なんて初めてだからよくわからないけど、シェフ手作りのレシピ見ながら
手順や料理の講釈聞いてレシピに書き込んで、ふんふんうなづいて。でも、
からすみのパン粉まぶしたイベリコ豚の網焼きなんで自宅じゃ作らない、と思う。
習った料理の他に、焼きうずら、ぼたんえびの冷菜、いさきのソテー、小羊のタン、
鴨肉ソテー、角切り山形牛が乗った春菊のリゾット、フォアグラとかぼちゃの餡を
小麦粉の皮で葉巻状に包んで揚げたの、デザートも豆乳のババロア、ブラッドオレンジ
のシャーベット、とシェフによるごちそうがじゃんじゃん出てきて、まるで魔法の
テーブルじゃ、とびっくりした。
材料費込み、ワイン他めずらしい薬草酒もふるまってくれて、6千円は超お得、と
誘ってくれた友人はしきりと言うのだけど、わたしはそうは思わない。
というのも、一緒にテーブルを囲んだメンツがいただけない。
調理講習から居たのは女2人、あとから(さえない)男2人参加。
自己紹介が始まったら、みんな「こみゅにてぃ、みくねーむ」とか言う。
どうやら毎度SNS経由で集うらしい。
アットホームな料理教室というか、完全オフ会じゃん。
これなら、鍋とかタッパー販売のほうがまし。
やつら、肥満気味だったり、会話の間合いが変だったり、料理出てきたらまず、
「(プログに)アップ用」と携帯やデジカメで接写。
ひととおり撮り終わるまで箸はつけられない。
料理がどんなに豪勢美味であっても、食べる相手次第で泥だんご喰らっているように
味気ないというか、げんなりする。もう・にどと行かない。
なんと、参加者全員にシェフのおめがねに適った店のトリュフチョコ(箱)の
おみやげまでくれた。
ハズバンドとうちで食べたのだけど、まあ・なんとおいしいこと。いちばん。